インプラント治療

インプラントと下顎骨

インプラントと下顎骨

インプラント治療を行うにおいて、解剖学的診査診断は必須です。
上顎に行う場合と下顎に行う場合では注意点が異なります。
ここでは下顎骨に行う場合の説明をします。


インプラント治療を行う際、下顎は大きな血管や神経があるので、注意が必要です。
ただ、一度、オッセオインテグレーションを獲得すれば、骨密度が高いため、強固な付着を得られ、長期的予後を見込めます。
詳しくはインプラントの成功率をご参照ください。
上顎骨と違い、骨が硬いため、骨造成の際、骨を内側から押し広げることは難しく、外側に盛り足す形になるのも特徴です。
下顎骨におけるインプラントの診査診断を臼歯部と前歯部に分けて説明します。

1.下顎臼歯部における診査診断

下顎臼歯部において、注意するべき解剖学的部位は下顎管です。

下顎管とは下歯槽神経と下歯槽動静脈が交通している骨の中にある管です。
下歯槽神経を傷つけると同側の下唇からオトガイ部にかけて、神経が鈍麻、もしくは麻痺します。


軽傷であれば、時間とともに回復しますが、傷が大きくなると麻痺が残ることもあります。
下歯槽動静脈を傷つけると出血をします。 特に動脈の方を傷つけるとかなりの量の出血となります。
どちらも不可逆的な障害となる可能性があるので、大きな注意が必要です。
まず、レントゲンによる診査診断を行います。 簡便で骨と歯の情報を大量に得ることができます。
例えば、右下67、2本欠損の場合を見てみましょう。

インプラントと下顎骨

2次元の世界なので骨の幅(奥行き)はわかりません。
私はできるだけ太くて(~5.2mm)長い(~14mm)インプラントが長期予後に関係していると考えています。
詳しくはCT撮影について をご参照ください。
なので、下顎管までの距離に余裕がない場合はCTを撮影して、正確な計測を行っています。

インプラントと下顎骨

矢状断面 正面から縦割りした様子
右下7相当部にレントゲンでは分からなかった窪み(骨欠損)を認めます(赤線)。
矢状断面では下顎管ははっきりしません。
それぞれインプラント歯根部埋入予定部位(青線)で前頭断面を見る必要があります。

インプラントと下顎骨

⑥青線右下6相当部前頭断面 顔面に平行に切った様子
この画像では下顎管があまりはっきりしませんが、CTでは連続断面で見られるので、見逃すことはありません。
骨の幅、下顎管までの距離も明解に分かります。
CTによる計測の方がより正確だと言えます。

インプラントと下顎骨

⑦青線右下7相当部前頭断面 顔面に平行に切った様子
下顎管がはっきり分かります。
矢状断面で認めた窪み(骨欠損)も明確です。
大きな欠損なので、インプラント歯根部を埋入後、隙間に骨補填剤を入れた方がよさそうです。


インプラントと下顎骨

以上のように診査診断を行い、


右下6相当部 直径5.0mm長さ11mm
右下7相当部 直径5.0mm長さ9mm
(右上7相当部 直径5.0mm長さ9mm)


のインプラント歯根部埋入を行いました。 結局、骨造成は必要ありませんでした。

 

2.下顎前歯部における診査診断

下顎前歯部は骨内に埋入できれば、比較的事故にはなりにくい部位です。
下顎管は4、5相当部までしかないため、骨内であれば、解剖学的には安全です。
しかし、上顎前歯部同様、骨が非常に薄いので、インプラント処置としての難易度は高くなります。
少数歯欠損の場合はミニインプラントを適応する場合があります。
左下234の3本欠損の場合を見てみましょう。

インプラントと下顎骨

下顎も前歯部になれば、下顎管も関係ないことが多いです。
レントゲンでは下顎管との位置関係も分かりにくいので、情報は少ないです。
骨の厚みを調べるにはCTにて矢状断面を見る必要があります。

インプラントと下顎骨

矢状断面
左より④青線左下4相当部、③青線左下3相当部、②青線左下2相当部です。
下顎骨の厚みが正確に計測できます。
5mmを切る非常に細い骨幅です。
よって、スクリューフォーマーで骨を圧縮しながら、押し広げ、吸収性メンブレン付きのGBRを伴うインプラント同時埋入と診断しました。

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